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「ネットの中立性」の原則を撤廃する方針を発表

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米連邦通信委員会(FCC)は21日、「ネット中立性」の原則を撤廃する方針を発表しました。

 

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「ネット中立性」の原則とは

「ネット中立性」の原則とは、通信事業者(AT&T・ベライゾンコミュニケーションズ・コムキャスト)がネット上でサービスを提供する会社(グーグル・アマゾン・ネットフリックスなど)に回線を使用させる場合に通信の量・サービスの種類(動画・サイト)に関係なく平等に扱うことを連邦通信委員会 (FCC) が定めた政策です。

ネットの中立性の原則はオバマ前大統領が強く要請し、FCCが2015年に明文化した。インターネットを電気などと同じ「公共財」と定義し、FCCが通信会社を厳しく規制する体制にした。

「ネット中立性」の原則が撤廃されると、通信事業者が他社のコンテンツを遅くしたり、追加コストを支払う会社のデータを優先的に配信したりできるようになる為、扱いが平等ではなくなる。

「ネット中立性」の原則を定めた狙いは以下の通りです。

・合法なインターネットコンテンツに自由にアクセスする権利
・法が許す範囲で、自由にアプリケーションを実行しサービスを利用する権利
・ネットワークを傷つけない合法な手段で自由に接続する権利
・ネットワークプロバイダ、アプリケーションプロバイダ、サービスプロバイダ、コンテンツプロバイダを選択する権利

水に例えると

日本で身近な物で例えると水。大手通信事業者を水道局に例え、グーグル等ネットサービスを提供する会社を水を利用したサービスを展開している事業者に置き換えると、

・水の公共料金は都道府県で少しの差はあると思いますがほとんどの人が管理された水を使用できます。また、飲料メーカーや医薬品や水に付加価値を付けて販売している業者は水のコストは差はなくその付加価値のみ技術やらサービスの質で競争する社会になっていると思います。グーグルやフェイスブックもITバブル時に発展した通信インフラを自分たちがコストをかけない状態で使用しています。

「ネット中立性」の原則が撤廃された時に起こる懸念点の例えは

・水道業者が民営化されたら利益を追及するために水の値段を極限まで好きな価格で売ることができるようになります。また権力やお金がある人、またその水道事業者と仲の良い関係が気づけている人のみが管理された水を得られるようになる。

「ネット中立性」の原則が撤廃されると

「ネット中立性」の原則が撤廃されると上記の記述「インターネットを電気などと同じ「公共財」と定義」する方針も覆されるため、今度は連邦取引委員会(FTC)が独占禁止法を適用できるようになる。また通信事業者が企業への優先待遇と引きかえに支払いを受けたりした際にはこうした事実の公表を義務づける為、安易にはカルテルができない。

ネットワーク中立性を放棄してしまえば、AT&Tやコムキャスト、ベライゾンのような自社回線をもつ大手通信会社は、独自のストリーミング映像配信サービスを、アマゾンやネットフリックスなどより優先的に提供しやすくなる。そして同時に、通信会社がSkypeやWhatsAppなどの音声通話やメッセージのツールを妨害しやすくなる。

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考察

今までは通信事業者は設備投資をしてもネットサービス事業者にただ同然で使用されるため、思い思いに回線拡大をできなかったと思います。でもこの原則が撤廃されると設備投資が利益を生むことが出来るため通信事業者の利益拡大が期待されます。

共和党は委員会の多数派である為、その新しい提案は12月14日の委員会で承認される可能性が大きいとのこと。FCC委員長のアジット・パイはトランプ大統領が2017年1月23日に指名しました。

パイ氏はインド移民2世で弁護士出身。通信大手ベライゾン・コミュニケーションズの法務部への勤務経験がある。FCC委員長の方針は通信やメディア企業のM&A(合併・買収)の承認に大きな影響力を持つ。

僕なりの考えですがトランプ大統領はアメリカを閉じた社会にしようとする政策を掲げています。この原則を撤廃する事で通信事業者の力を借りてトランプ大統領に不利な情報を抑制する目的もあるのではないか?

またトランプ大統領はAT&Tのタイムワーナー買収を批判していますが、AT&Tを利用するため買収成功をちらつかせてAT&Tに忖度させる目的も可能性があるのでは?

AT&Tのタイムワーナー買収の成功可能性が高くなった気がします。

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