決算

アップル【AAPL】2017年度 分析

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ビルゲイツが恐れている挑戦者「どこかのガレージで、まったく新しい何かを生み出している連中」が、40年で時価総額世界1位の企業を生み出しました。

1976年ごろ家のガレージでスティーブ・ジョブズとスティーブウォズニアック、他数名で一般の人でも扱える画期的なパソコン「Apple I」を作りました。Apple Iの最初の取引で、約8,000ドルの利益を手にした成功から更にApple Iを売ろうと考えたジョブズは個人投資家のマイク・マークラ、バンク・オブ・アメリカから融資を受け1977年1月3日、3人はApple Computerを設立しました。

友人であり社長の座についたマイケル・スコットはAppleをより組織的にするため、社員番号を入れた社員証を発行しました。社員番号NO.1はウォズニアック、NO.3はマイク・マークラ、NO.7はマイケル・スコット、スティーブジョブズはNO.1の番号が欲しい為スコットに抗議したが受け入れられず「社員番号0」で妥協したとの事  (笑)。

その後の歴史は爆発的に売れたApple II、Macintoshの発売、1984年スティーブジョブズのApple追放、1998年5月インテリア的デザインのパソコン「iMac」の発売、2000年9月「Mac OS X」、2001年には現在のアップルのビジネスモデルの原点になる携帯音楽プレイヤー『iPod』と管理ソフトiTunesとの抜群の連携機能を発売した。2003年には、音楽配信サイトのiTunes Music Storeを開始。

2007年1月9日未来的な新製品「iPhone」の発売。それからiPadやモデルチェンジをしていったiPhoneでアップルブランドを確立したが2011年10月5日にはスティーブ・ジョブズが亡くなられました。現在のCEOは ティム・クックに変わりました。現在のスマホ市場は成熟していますが今後ともアップルの製品は売れ続けることが出来るのか、既存のサービスまたは新しいサービスを提供し成長できるのかを探っていきたいと思います。

最終年度10-Kは2017年度(2017年11月3日開示)です。

 

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企業の目標

・革新的なハードウェア、ソフトウェア、サービスを通じて、最高のユーザーエクスペリエンスを顧客に提供することに全力を注いでいる。

・独自のオペレーティングシステム、ハードウェア、アプリケーションソフトウェア、およびサービスを設計して開発するユニークな能力を活用して、革新的なデザイン、優れた使いやすさ、シームレスな統合を顧客に提供します。

・デジタルコンテンツおよびサービスを通じて、デジタルコンテンツおよびアプリケーションの発見および配信プラットフォームを引き続き拡大しています。

・当社の製品およびサービスの価値を伝えることができる知識豊富なセールス担当者との高品質の購入経験は、顧客を引き付けて保持する能力を大幅に向上させると考えている。そのため、当社の戦略には、独自の小売店舗とオンラインストア、および第三者の流通ネットワークを構築して拡大することも含まれており、より多くの顧客に効果的にアクセスし、高品質の販売と販売後のサポートを提供する。

・研究開発(「R&D」)、マーケティング、広告への継続的な投資は、革新的な製品の開発と販売に不可欠

事業のリスク

・世界的および地域的な経済状況が当社に重大な悪影響を与える可能性がある。

・当社の製品およびサービスの世界市場は非常に競争が激しく、急速な技術革新があり、当社はこれらの市場で効果的に競争することができない可能性がある。

・競争力を維持し、顧客の需要を刺激するために、当社は頻繁な製品の導入および移行を成功裏に管理しなければならない。

・当社は、ディストリビューター、通信事業者およびその他の再販業者の業績に依存している。

・当社は、アウトソーシングパートナーによって提供されるコンポーネントおよび製品の製造および物流サービスに依存しており、その多くは米国外にある。

・当社の製品およびサービスは、品質問題を時折経験する可能性があり、売上高および営業利益率の低下および当社の評判への害をもたらす可能性がある。

・当社は、第三者のデジタルコンテンツへのアクセスに依存しており、商業的に合理的な条件で、またはまったく利用できない場合があります。

・当社の将来の業績は、一部は第三者ソフトウェア開発者のサポートによっても左右される。

・当社は、世界中の法律および規制の対象となり、当社の費用を増加させる可能性のある変更は、個別に、または総体的に当社の事業に悪影響を及ぼす可能性がある。

・新たな事業戦略および買収への投資は、当社の継続中の事業を混乱させる可能性があり、当初想定されていないリスクを提示する可能性がある。

・当社の事業は、データ保護に関する米国および国際法、規則、方針その他の様々な義務を負う。

・当社の財務実績は、現地通貨に対する米ドルの価値の変動に伴うリスクの影響を受ける。

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商品カテゴリー

製品:iPhone・iPad・Mac

オペレーティングシステム:iOS・macOS・watchOS・tvOS・アプリケーションソフトウェア

サービス:デジタルコンテンツとサービス・iCloud・AppleCare・アップルペイ

その他の製品:アクセサリー・Apple TV・アップルウォッチ・iPod touch

セグメント

地域・製品とも成長しなかった年は2001~2003年(ITバブルの影響)、2016年(為替)になっています。アップル製品が世界に広まって成長率が落ち着いた2012から現在の比較を分けて記述します。(2003年からはipod・iTunes・iphone等の世界的に新しい製品の為、著しい上昇率(30%以上の値)が現在と比較できないと思われるため)

2012年からの比較

地域:

・アメリカ:平均12%の成長になっており、2016年度との前年比は12%上昇しています。営業利益率は31.76%になっています。

・ヨーロッパ:平均9%の成長になっており、2016年度との前年比は10%上昇しています。営業利益率は30.06%になっています。

・中国:平均19%の成長になっており、2016年度との前年比は-8%減少しています。営業利益率は38.05%になっています。

・日本:平均11%の成長になっており、2016年度との前年比は5%上昇しています。営業利益率は45.66%になっています。

・その他アジア:平均8%の成長になっており、2016年度との前年比は11%上昇しています。営業利益率は34.9%になっています。

売上・営業利益率の割合は2012年からそこまで変わっておりません。

製品:

・iPhone:平均14%の成長になっており、2016年度との前年比は3%上昇しています。売上割合は61.65%

・iPad:平均-9%の成長になっており、2016年度との前年比は-7%減少しています。売上割合は8.39%

・Mac:平均3%の成長になっており、2016年度との前年比は13%上昇しています。売上割合は11.28%

・iTunes, Software:平均19%の成長になっており、2016年度との前年比は23%上昇しています。売上割合は13.08%

・other:平均5%の成長になっており、2016年度との前年比は16%上昇しています。売上割合は5.61%

iPadの売り上げと売上割合が減少しています。

 

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財務諸表分析

BS:

・自己資本比率は35.72%です。

・利益剰余金は$98.3Bあります。

・資産の部にある有価証券は全体の66%占めています。有価証券の明細は上記の画像になっております。

短期が流動資産、長期が固定資産になっています。

・社債は$12Bになっております。。

・長期借入金は2013年から増え2017年では$97.2Bあります。CFで見た返済能力は1.57年になります。

PL:

・2015年から売上・営業利益は横ばいになっています。

・2012年の営業利益率は35%、2017年は27%になっています。

CF:

・iPhoneの利益率が高い事はいろいろなサイトで分析されています。その為PLの純利益からの営業CFが出ていることは当たり前なので営業CFについては言うことはありません。アップルの成長の肝は投資CFにあるのではないか?と感じました。投資CFについて記述します。

・アップルIRサイトの「SECFilings」から見れる一番古いCF計算書をみたら1992年から投資CFの部で短期有価証券を購入しています。それを売った利益は70%にもなっています。年によっては100%以上の利益にもなっています。

 

・財務CFでは2013年から始動した株主還元プログラムにより、自社株買い:$32.9Bと配当金支払いを行っています。

・2019年3月末までに株主に$300Bを還元するプログラムは現時点で4分の3程度の段階にあるとの事

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チャート・指標分析

出所:tradingview.com

 

・PER・PSR

 

・ROE:現在のROEは36.3%

今後の成長ドライバー

ストリーミングサービス:

楽曲認識アプリ「Shazam」を買収すると発表しています。Apple Musicの会員数は現在3000万人超なっているとの事。楽曲認識アプリからApple Musicに移動させたりそのユーザーが聞きたい曲を蓄積、またはiTunesを使用しているのであればそのデータからおすすめの曲を購入させるよう促せ他の競合企業から優位性を確保できるのではないかと思います。

競合の企業はSpotify、有料会員数は6000万人

アップルペイ:

キャッシュレス化が広まる傾向で電子決済サービスが拡大しています。VISAやペイパルの企業の成長が著しい。

Appleはクレジットカード/デビットカードの発行しないで提携する銀行や金融機関の発行したカードを電子的にiPhoneへと収納して、トークナイゼーションと呼ばれる決済情報のトークン化と、Touch IDによる本人認証を付加する。これによりカード決済をよりセキュアに行なう。トークナイゼーションの実際のインフラなどは提携するアメリカンエキスプレス、マスターカード、VISAなどのクレジットサービスが構築してきた。Apple Payはこのインフラを使って、対面決済におけるNFCによる非接触の支払い方法を実現する。

Apple Payの取引手数料はカード発行会社などから決済総額の0.15%を徴収するとの事。

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まとめ

営業利益率は30%付近、潤沢な資金により自社株買い・配当で株主還元を行っています。だが近年の売上・利益とも横ばいになっています。スマホの市場は成熟と地域セグメントで見ても新興市場のアジアの成長は前年比8%となっておりこれからは製品を購入する新規ユーザーは増えにくく著しい成長は見込めないかと思います。

成長ドライバーの音楽ストリーミングとアップルペイにしてもiPhone以上の売上規模と高利益を得るのは難しいのではないか。

また株主還元プロジェクトも一端の区切りは終わり、売上から見た指標PSRは約4倍と割高になっています。それに財テクの投資CFの有価証券購入の規模も上昇しないのではないか?

財テクのフロートを使って自社株買いから配当金を増やしていくのではないか?現在の配当利回りは1.45%になっています。

このことからグロース銘柄からバリュー銘柄の位置づけで見たほうがいいのではないかと思います。

過去のPERを見てみると最低PERが連動しているように見えPER:10倍が適正株価になるのではないかと思います。

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