決算

ベライゾンコミュニケーションズ 【VZ】2016年度 分析

更新日:


2000年6月に当時ベル・アトランティックが非ベル系通信会社最大級のGTEを買収。規制当局の条件付き承認を得て完了し現在のベライゾン・コミュニケーションズとなっています。AT&Tとベライゾンでほぼアメリカの携帯契約のシェアを独占している状態です。

2017年6月には米ヤフーを正式に買収。2015年に買収したAOLとヤフーの資産をOathというグループに統合する様です。(Oathという単語は誓いと言う意味みたいです。)

ヤフー買収からどのような目標があるのか、今後の成長がどうなるか調べていきます。

参考10-Kは2016年度(2017年2月21日開示)です。

 

スポンサーリンク

スポンサードリンク

 

企業の目標

①5Gの投資。米国で「5G固定無線ブロードバンドネットワークを導入する最初の企業となる予定」と2016年度10-Kに記述。

②2015年に広告技術事業であるMillennial Media・AOLを買収、2017年6月にヤフー買収

既存の事業、有線・無線事業両社とも競争が激しいと10-Kに記述されており、この事業の成長は自信がないように見えました。そのうえで明確に将来の目標が記述されていたのはやはり5Gの投資とヤフー買収に伴ったネット広告事業とネットコンテンツに力を入れることが読み取れました。

事業リスク

・利益を減少させる可能性のある重大な競争に直面している

・ 技術または技術の代替における重要な変化

・主要サプライヤーの製品やサービスの提供の混乱

・ベライゾンは重大な負債を有しており、ベライゾンが将来追加の債務を負担し、既存の債務を償還しなければさらに増加する可能性がある。  2016年12月31日現在、ベライゾンは約1,081億ドルの未払債務と、既存の与信枠に基づく未借入金約89億ドルを有している。

事業内容

主な事業はWireless(無線)とWireline(有線)事業です。

・Wireless:全売上の72%を占め、営業利益率は33.5%になっています。

・Wireline:全売上の25%を占め、利益はほとんどなく営業利益率は0.13%になっています。

財務諸表分析

・リーマンショックの期間でも落ちなかった売り上げが、2016年度は4%減収になっている。

・販売費・一般管理費が増加する時があるが(一般的な管理費のほか退職金の費用)、営業利益率は毎年10%以上になっている。2016年度は21%。

・営業キャッシュフローは安定して毎年キャッシュを出しているが、営業キャッシュフローの約50%を設備投資に回さなければいけない資産構造になっている。その為、現金が貯まりにくい。

・貸借対照表では資産の部の約90%が有形・無形になっています。また、長期負債も総資本の約43%になっています。

・損益分岐点の観点からみると損益分岐点比率が約90%となっており、売上が10%下がると利益が上がらなくなってしまいます。

・自己資本比率はかなり低く12%、流動比率は87%、当座比率は67%で現金が少ない為、数値は悪くなる。

・売掛債権と買掛債務の日数は差がなく、資金繰りに困る可能性が高いように思います。

スポンサーリンク

スポンサードリンク

チャート・指標分析

・リーマンショック時には業績は悪くならなかったが、株価は23ドルまで下落しています。

・2004年から2016年のPERの最高と最低を載せます。出所:ADVFN

 

・PERからは読み取れるものは無いように思います。

・自己資本は低い為、現在のROEは70%になっています。

まとめ

ヤフー買収に伴ったネット広告事業とネットコンテンツがどのくらいの利益になるのかが今後のカギになるのでしょうか。仮に広告事業をやっているグーグルとフェイスブックを見てみます。

グーグル・・・売上:900憶ドル、営業利益は237億ドル。     フェイスブック・・・売上:276憶ドル、営業利益は124億ドル。

この両者の牙城を崩すことは難しい。仮にフェイスブックの業績が得られたとしてもベライゾンの1/6にしかならない為、急激な成長は難しいと思います。

インフラ事業の為、営業キャッシュフローの約50%は設備投資に回さなければいけない構造。2016年は競争激化の為、売り上げ・営業キャッシュフローが減少。携帯契約の無制限プランで契約者急増したがシェアは限られていると思われるのでやはり成長はきびしいのではないか。また、ここ3年で長期負債が1054億ドルになり、これは総資産の43%にもなる。

自己資本比率などの数値もかなり低く、資金繰りもギリギリで安全性が無いように思われます。過去も同じ低い数値だけどやってこれた!!と意見が出そうだ。でも今の状況は長期負債の増加と金利上昇過程の為、返済コストが著しく違うのではないのでしょうか。

ポイントは売上が減少傾向になっていないか!!、キャッシュフローがちゃんと出ているか!!だと思います。金利上昇は緩やかだと思いますが監視しとかないといけないでしょう。

配当は5%と高く他のブログで人気がある銘柄なのですが・・・・う~む・・・ 保有難しい~

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-決算

Copyright© バリュー投資の館 〜銘柄・市場分析からの価値取得〜 , 2019 All Rights Reserved.